ブログvol.2 セルフイメージの高い子供に育てる ~知能教育の現場から~
小さなお子様の教育に携わらせて頂く中で、面白い発見や考えさせられる出来事に多く接します。
スクールでは、幼児さんを対象に、知能開発のプログラムを実施していますが、そのプログラムでは一年に一回知能指数(いわゆるIQ)をはかり、数値を出しています。そのテストでは、全体としての知能指数だけでなく、図形・記号・概念・記憶・思考などの分野別にも、それぞれ数値が割り出され、小さいながらも、分野によって得意不得意がはっきりとわかれての数値がでるため、こちらはそれを理解した上で、指導にあたっています。
人間は自分の長所よりも短所に意識がいきがちであるというのは、優秀な人もそうでないひとも、同じように持ちがちな思考パターンであると考えます。
とくに、小さなお子様については、ある程度の学齢に達すると、否が応にも、自分が他者とくらべて、どのような点が劣っているかについて知らされる機会に多々遭遇します。
また、保護者の方々も、お子様がお小さい時には、できるようになった事柄について、ひとつひとつを心の底から歓び、また評価をしていたものが、年齢が上がるにしたがって、出来ないことにより多く目が向けられるようになってきます。
これらの点をふまえ、知能のレッスンでは、分野によっての凸凹があまりないようにすることを最初の目標にしていきます。(もちろん、長所をのばすという観点からのレッスンも多々あります)特に、ある分野だけが凹んでいる場合は、その分野を集中的に刺激していきます。(訓練ではなく、刺激をあたえるというやり方をしています。)
お子様達は、4歳ぐらいからすでに、「自分はこれこれが苦手だ」いう意識を持ち始めます。これについては、大人達のなにげない言葉がきっかけになっている場合も少なくありません。
幼児さんのレッスンの後には、その日のレッスン内容と、それについての説明やお子様のご様子などについてお話しする時間をもうけていますが、保護者の方々が、「うちに子は○○(例えば数字など)が苦手だと思うのですが、」と口にされる機会にとても多く出くわします。
それを耳にしたお子様は、自動的に「ぼく/わたしは、これこれが苦手なんだ」
というセルフイメージが刷り込まれます。
また、反対に、これらの機会を、「ぼく/わたしは、これこれがとても得意!」と、よいイメージを刷り込むきっかけとして利用する事もできます。もちろんレッスンでは、少々大げさなくらい、どんな小さなことでも、できたことは褒めるようにしています。それも、周りで見ていたら、ちょっと恥ずかしくなってしまうほどの方法で伝えるように努めています。
そういうときの、お子様の表情と言ったら!「○○ちゃん(男の子です)できた?
○○ちゃん、偉い?」と、本当に嬉しそうで、誉めているこちらまで楽しくなります。
そんなようすを見ていると、人間と言うのは、おとなになるにしたがって、手放しで自分のことを褒めてもらえる瞬間のいかに少ないことかと切なくなるほどです。
また、知能指数の著しく高いお子様は、時として、小学校などで、他の児童から浮いてしまう事も少なくありません。しかし、そういったお子さまが、難しい境遇に立たされた時、自らのIQテストの結果をもってして、「ぼく/わたしは、本当はとてもおりこうなんだ。」と、自らを信じる足がかりにされることもあります。
知能指数については、偏差値のようにとらえることももちろん出来ますが、相対評価として、個々のお子様の伸びという観点からみることもできるため、個々のお子様の個性などにしたがって、一番よい利用方法を考えます。
以上は、幼児さんの知能教育の現場から、(知能\→学力に繋がるもの)を中心に書かせていただきましたが、高いセルフイメージの中には、「ぼく/わたしは、将来必ず幸せな人生をおくることができる」といったものも含まれ、むしろ、そういった根拠の無いものこそが、そのお子様の人生を前向きにすすませる原動力となり、また、まわりの大人達が日常的におくることができるメッセージであると考えます。
お子様たちの将来への力強いメッセージは、同時に自らの人生の幸せへの確信にもつながっています。大人の日常には、大変な事柄が溢れていますが、まずは、未来を担うお子様達にエールを。そしてその事が、自らの人生にもエールを送る事に。また、それがひいては自らの周りにいる人々、家族や友人達をもそのようなエールと想いを共有することに繋げる事ができたらと考え、お子様への指導にあたっている毎日です。
先日行われたの南山小学校の学校説明の際にも、自らが在校していた頃には、そこまで声高には言われていなかった気のする宗教教育について、実に多くの時間がさかれ、くりかえし説明がなされていたのが印象的でした。
「自分は、神様に愛されている存在である」と、教える事が重要であるという教育指針には、「そのような神様に愛された存在である自分は、まわりからも愛され、幸せな人生をおくるに足る存在である」というメッセージが内包されていると思います。
今の時代において、それらのメッセージがことさらに重要視されることの意味について、私たち大人は改めて考える必要があるのではないでしょうか。
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